セラミックやメタルボンドなど、被せ物の技工物は色や形などについてご自身の希望を歯科技工士に直接伝えて要望に応じることも可能です。
これによって患者さん自身、治療後の審美的なイメージ状態と実物の差を限りなく一致させられるようになります。
例えば、せっかく治すのだからもっと明るく綺麗にしたい、あるいは自然の歯と全く同じようにしたい方など、千差万別のリクエストにも出来得る限り対応致します。
口の中で長期に渡って使用する人工物ですから当然、身体や生体組織に優しいということは常に考えています。
よってデンタルオフィス宮村では、金属の被せ物をする必要性があるときは超高カラットで、しかも成分表示が100%明らかになっている金属だけを厳選して使うようにしています。
そうすることにより、長期間の耐腐食性もさることながら、身体への金属イオンの流出も極力抑えられて安全性も高めることができます。
金属アレルギーの問題がある人に対しても、カラットが高い物ほどアレルギーの発症は少ない傾向にあります。
しかしながら、純金でもアレルギーが出る人がいるように可能性が全く無い訳では無いので、気にされる方はジルコニアなどを含めたオールセラミックを検討されることをお勧めします。(補綴ページ参照)
(金属の純度が高まれば高まるほど、つまり高カラットになるほど、歯の製作時に金属が柔らかくなってしまうので担当する歯科技工士にはいつも苦労をおかけしています。)
他にも歯周病での歯周補綴(ほてつ)技工物では、歯周組織に優しい形態が求められます。
歯ぐきからの立ち上がりが比較的直線的で凹凸の少ない歯であったり、時には掃除がしやすいことを第一に考えた形状だったりと様々な工夫を凝らしています。
例えばブリッジであれば歯の欠損部位ひとつを考えた場合、作成する歯の形が代表的なものでも6種類に及ぶのです。(ブリッジページ参照)
ゆえに、食べ物の嗜好や噛みグセ・噛み方を含めた“生活背景を考慮した上で”、歯科技工士と綿密な相談をしながら長期的に維持安定する補綴物(ほてつぶつ)・技工物を心がけています。
(製作の途中過程で何度もチェックや、やり直しをしてもらっている歯科技工士にいつも感謝しています。)
当然のことながら正確な技工物を作るベースとなるのが、歯医者側(医院内)での「精密な型どり」です。
全ての型どりの際には、正確で精密な再現性を重視し、良質な材料を用いることも当院のこだわりであるといえます。
その他でも・・・
・型どりの材料を練る時に気泡(空気の粒)が入らないように、専用の器械を使用。
・とった型での模型製作時に、精密で再現性の高い石膏を使って流し込む。
・石膏を練る時も、真空状態下で気泡が入らずに練ることができる専用の器械を使用している。
・石膏が固まるまでの時間で変形しないよう、湿度100%の環境下にて石膏が十分に固まる体制を整えている。
など、
手技や過程においても材料の特性を最大限に発揮する、手順や方法をキチンと正確にこだわっておこなっています。
特に入れ歯は個々の口の状態が本当に千差万別ですので、よりオートクチュール的なオーダーメイド感をもって歯科技工士と綿密に連携を取っています。
入れ歯づくりにおける、こだわりを例に挙げると・・・
・各個人に合わせた顎(あご)の型を取る、個人トレーの作製・使用
・舌や頬(ほほ)・かむときの筋肉の動き方を考慮した、入れ歯の外形線(筋肉の安定位置・粘膜の安定位置)
・かむ力・かみ方を含めた、人工歯の選択・咬合様式(かみ合わせ様式)
・顎(あご)の形や状態、かむことで受ける圧力の違いによる、床(入れ歯の土台部分)の材質
さらには技工作業の最終工程において、入れ歯は樹脂を固める時に変形が大きくなりやすいため、極力変形しづらい材料のオーダーや変形の少ない重合法(樹脂を固める方法)を歯科技工士にお願いしたりもしています。
一つの技工物(作品)が出来上がるまでには、いくつもの複雑な工程が必要となり、その各過程でのわずかな誤差が積み重なり、最終的には大きな誤差となっていくものです。
だからこそ、
普段あまり患者さんの目に触れることが無い所でも妥協せずに、少しでも精度高く補綴物(技工物)が完成できるようこだわってベストを尽くしています。