小児歯科
小児歯科
1)小児歯科の重要性
※本人ならび保護者同意の上で明示しております
「むし歯の無い、綺麗な永久歯列を作っていく!!」

咬合誘導後 |
開業当初から掲げている、当院における小児歯科の目標です。

咬合誘導後 |
子供にとって歯科医院というのは怖いというイメージが往々にしてありますが、そうではなく、美容室などにいくのと同じように「歯科医院に通うのが普通(怖くない)」と、思ってもらえるようにしていくことが重要と考えています。
「歯科にネガティブなイメージが無い」という認識を子供達に持ってもらいたいのです。
そのために僕は、子供達に対して”絶対”に嘘はつきませんし、
言っている事とやっている事に、矛盾がないようにしています。
(例えば「痛くしないよ」といいながら痛い治療をしたり・・)
誰しも一度は、感じた事があるかも知れません。
子供の頃に感じていた、
「大人って言ってる事と、やってる事が違うじゃないか!ズルい・・」という不満や疑念。
一貫した姿勢を取り続け、大人としての背中を見せることにより子供達との信頼関係を築き、歯科医院としても、ネガティブなイメージが無くなるように努めています。
治療以外の会話中で、時々自分自身の経験を子供達に伝えることもあり、将来的な成長過程の中で何か問題に直面した時に思い出してもらえれば、と思っています。
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当院では治療に際して、子供達と保護者にいくつかの約束をしてもらっています。
子供達に対して
①挨拶をする
挨拶は社会に出た時に絶対に必要なものであり、
全世界共通のコミュニケーションで対人関係の潤滑油。
物事の始まり・終わりをしっかりとできる人になってもらいたい、という想いから。

診療の始まりは挨拶から | 小さなお子さんも深々とお辞儀をしてくれます。 |
②返事をする
相手の話を聞いていますよ、自分の意志をしっかり表現するなど、
円滑な対人コミュニケーションが出来るようになってもらいたい、という想いから。
③約束を守る
約束を守ることで、計画的に良好な治療経過を得られることはもちろんのこと、
将来的に人を信頼し、また信頼される人にもなってもらいたい、という想いから。
保護者に対して
①治療に際しての親子分離
自分自身が自らやらねばならない、という治療の必要性を“子供自身が認識し”、
子供の自立心を育てるためにも、診察室には単独で入ってきてもらい、
治療も単独で受けてもらいます。

一人で診察室に向かいます | 診療中は保護者の方は待合でお待ち頂きます |
②ご褒美的行為や物などで釣らない
条件付の利益や損得で無く、必要性を分かって来院してもらいたいため、
「〇〇をしたら△△をあげるよ」や「〇〇なら△△」などの交換条件や、
物で釣る行為は行わないでいただきたいです。
③治療内容に関して子供から聞かれた時はドクターに聞くよう伝える
子供にとって親は絶対的な存在です。
安易に「今日は痛い治療はないよ」などと言ってしまうと、
必要があってやむを得ず治療で痛みを伴う場合、
子供にとっては嘘をつかれたことになります。
それにより信頼関係が損なわれる可能性もあり、子供自身が納得して治療を受ける習慣を身につけてもらうためにも「行って直接先生に聞いてみようね」と言って頂ければ助かります。
④必要性がある場合はお子さんに対しても注意をします
医療機関ゆえに危険な道具もあり、安全性の確保はもちろんのこと、
モラルや道徳観、公共の場での社会的ルールなども身に付けて欲しい
という想いもあって、その場で伝える必要がある場合は注意を行うこともあります。
子供たちに「先生は嘘をついたことがあるか?」と聞いても「先生は無い!」
と言ってもらえています。
ゆえに信頼をして治療を受けてくれます。
小さかった子供達が大きくなって、メンテナンスに来られた際にも、
しっかりと挨拶・返事ができていることを嬉しく思っています。
中には多感な頃に恋愛の話に乗ったり、親には内緒で、、、
というような悩み事の相談を受ける事もしばしばあります。
2)習慣としてのブラッシング
味覚の形成は3歳までに90%出来上がるとされています。
幼少期の飲食習慣は、成人になった時に非常に大きな影響を与えます。
また、ブラッシング習慣は成長過程においても重要となってきます。

左右横の歯は乳歯です | 横の永久歯がむし歯にならずに生えてきました |
そういった意味で早い時期での正しい食事習慣や、ブラッシングの習慣を身につけることは将来に渡って歯を健やかに保つことは勿論、口の味覚や感覚 発達、生活習慣獲得にも“大変重要”です。

奥歯に虫歯あり | 奥歯のむし歯が゙進んでいません |
特に現代の食事は普通に生活をしていても糖分を過剰に摂取する傾向にあるので、
正しい知識を得て早期から甘いものを制限して頂くことは成長過程において、
また将来における生活習慣病を防ぐ意味でも有意義です。

奥歯に虫歯があります | 甘い物を制限してむし歯の進行が止まりました |
「ブラッシング」は「習慣」ですので、食べたら磨くということを早い時期から癖づけて欲しいのです。
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先にも述べたように、「歯医者は嫌い」という概念を持って欲しくないので、怖がる子供には無理やり治療するのではなく、場合によっては何度か来てトレーニングして、子供自身が納得・理解し、慣れた上で治療を行う方針を採っています。
初めは治療を嫌がっていた2歳の子でも、1人で診療室に入ってきて、口を自分で開けて治療が出来ています。
【著者】デンタルオフィス宮村
院長(歯科医師) 宮村壽一